診療紹介
血液疾患全般を対象に、特定機能病院として安全で質の高い医療および高度医療を提供します。患者さんと検査・治療方針などについてよく話し合い、地域の関連医療機関との連携のもとに診療を進めております。
診療体制
血液内科専門医を中心とした担当医グループ、歯科医、看護師、薬剤師、臨床心理士、栄養士、臨床工学技士、理学療法士、作業療法士などとチーム診療を行います。
治療方針
特定機能病院として、下記のような治療を行っております。
①同種造血幹細胞移植療法
急性白血病、骨髄異形成症候群やリンパ腫などの造血器腫瘍、再生不良性貧血などの骨髄不全に対し、無菌管理の出来る病棟で同種骨髄、末梢血幹細胞および臍帯血移植を行っています。また、近年ではHLA半合致移植も増えています。免疫抑制療法、感染症対策や支持療法の進歩により治療成績が向上しています。
②自家造血幹細胞移植併用大量化学療法
急性前骨髄球性白血病、リンパ腫や多発性骨髄腫に対し自家造血幹細胞移植を併用した大量化学療法を行っています。
③造血器腫瘍に対する化学療法
急性白血病、骨髄異形成症候群、リンパ腫や多発性骨髄腫などの造血器腫瘍に対する様々な化学療法を行っています。近年では、各疾患に特異的な分子病態を標的とする新規分子標的薬も積極的に導入しています。
④無菌管理を要する治療
移植後の拒絶反応に対する免疫抑制療法を受けられる患者さんや免疫不全の患者さんに対し、無菌管理のできる病棟で感染を防御します。
⑤多発性骨髄腫に対する新規薬剤の導入
新規薬剤の登場、それらの併用療法の適応が拡大され、治療成績がますます向上しております。積極的に新規治療法の導入を行っております。
⑥新しい薬剤の臨床試験や基礎研究
治療抵抗性の造血器腫瘍に対しては、従来の治療法より効果が期待できる新規治療法が求められています。そのために、新たな治療法の開発とその基礎的知見の発見を目的として、大学病院として臨床試験や基礎的、臨床的研究を行っています。
得意分野
①多発性骨髄腫の診療・治療
②造血幹細胞移植
③白血病、リンパ腫、多発性骨髄腫などの造血器腫瘍、再生不良性貧血などの難治性造血障害や出血・凝固異常など
特徴・特色
西病棟10階に全フロアが無菌管理可能な細胞治療センターが完成し、造血幹細胞移植や強力な化学療法などの専門診療が可能になりました。日本造血細胞移植学会の移植認定施設、日本骨髄バンクの認定採取施設であり、移植患者さんや移植ドナーさんを多数受け入れております。また、地域の関連医療機関と診療連携を密にした体制を確立しております。