診療紹介
腎臓病は患者の生命,生活の質(QOL)を脅かし,最終的に末期腎不全に移行すれば,血液透析,腹膜透析,腎移植を必要とし,その医療費は社会に膨大な経済的な負担を課します。透析患者の増加を阻止することは腎臓病の診療の最大の目標です。こうした中,徳島県での腎不全医療は全国的にみて十分とは言えません。平成30年腎不全関連の死亡率は全国第1位でありました。今後の透析阻止そして透析患者さんが立ち向かう合併症対策は急務で、徳島県では腎臓病医療および透析医療のさらなる活性化が求められています。徳島大学病院は大学病院の強みである高度専門医療及びチーム医療を活用した腎不全患者や維持透析患者への多面的なケア、地域の開業医の先生方や他の基幹病院との連携を検討しました。そして個々の活動を統合的に展開するための医療組織を設置することが必要と考えられ,「総合腎臓病センター」を設置することとなりました。