平成29年度 徳島大学病院 病院指標

この病院指標は、DPCデータから全国統一の定義と形式に基づいた指標を作成したもので、当院の特徴と急性期医療の現状をご理解いただくことを目的としています。

DPCとは、ひとことで言えば、急性期入院医療に係る包括支払い制度です。入院中に最も医療資源（人、物、お金）を使った傷病と診療内容（手術・処置等）によりDPCコード（診断群分類）が決定されますが、そのコードごとに1日あたりの入院費が設定されており、入院日数に応じて入院費が決定するしくみとなっています。この制度下の病院については、入院診療データを厚生労働省に提出することが義務付けられており、このデータを使用して今回の指標を作成しました。

現在公開している病院指標は、平成29年度（平成29年4月1日～平成30年3月31日）中に当院を退院した患者さん（歯科は除く）のデータを集計対象として作成しています。ただし、労災保険、自動車賠償責任保険、自費等の保険請求がない患者さん、厚生労働省が定める短期滞在手術等基本料に係る患者さんは集計の対象外となっています。

※指標の値が10件未満の項目については、個人情報が特定されるのを防ぐため、数値ではなく－（ハイフン）で値を表示しています。

医療法における病院等の広告規制について（厚生労働省）
  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等（診療科別患者数上位５位まで）
  3. 初発の５大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等（診療科別患者数上位５位まで）
  7. その他（ＤＩＣ、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率）
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード

対象期間中（平成29年度）に退院された患者さんの年齢を10歳刻みで示しています。
入院日時点での年齢で、90歳以上の患者さんについては年齢区分90～に一括しています。

年齢区分 0～ 10～ 20～ 30～ 40～ 50～ 60～ 70～ 80～ 90～
患者数 1093 400 405 792 977 1410 3189 3087 1251 100
当院は県内唯一の特定機能病院として、幅広い年齢層の患者さんを診療しています。特に60歳以上の患者さんが多く全体の約6割を占めており、がんをはじめ様々な疾患の検査・診断・治療を行っています。また、県内の周産期医療の中核病院としてハイリスク妊産婦を多く受け入れていることから、20～30代の患者さんも多い傾向であり、さらにNICUやGCUでも病気を持って産まれた新生児や低出生体重児の受け入れ等により、10歳未満の患者さんも多くなっています。
診断群分類別患者数等（診療科別患者数上位５位まで）ファイルをダウンロード

診療科毎かつDPCコード毎に症例数を集計し、症例数の上位5つを公開しています。指標に示されるそれぞれの項目に関しては、以下の通りです。

DPCコード：診断群分類を表す14桁のコードで、病気と治療方法等の組み合わせでDPCコードが決定されるため、同じ病気でも治療方法が違えばDPCコードは異なります。
DPC名称：どのような病気と治療方法の分類かを表します。ここに示す薬剤名は、商品名ではなく一般名称で表しています。
平均在院日数（自院）：該当する症例で入院した患者さんの在院日数の平均値です。
平均在院日数（全国）：厚生労働省より公表された平成29年度における全国のDPC対象病院の在院日数の平均値です。
転院率：該当する症例のうち、当院から他の病院に転院することとなった患者さんの割合です。
患者用パス：治療時に患者さんにお渡しし、入院中のスケジュールをわかりやすく示したものです。

循環器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
050050xx99100x 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 心臓カテーテル法による諸検査あり　手術・処置等２なし　副傷病なし 215 3.42 3.03 1.40 70.82
050050xx02000x 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 心臓カテーテル法による諸検査あり　手術・処置等２なし　副傷病なし 170 6.30 4.62 2.35 71.68
050070xx01x0xx 頻脈性不整脈 経皮的カテーテル心筋焼灼術 手術・処置等２なし 163 7.36 5.30 2.45 62.53
050210xx97000x 徐脈性不整脈 ペースメーカー移植術（経静脈電極）あり 心臓カテーテル法による諸検査あり　手術・処置等２なし　副傷病なし 34 13.76 11.21 5.88 75.97
050130xx99000x 心不全 手術なし 手術・処置等１なし　手術・処置等２なし　副傷病なし 29 21.24 17.71 20.69 74.10
循環器内科では、労作性狭心症や陳旧性心筋梗塞による心臓カテーテルの検査入院が多く、年間200例を超えています。手術症例では狭心症に対しての経皮的冠動脈ステント留置術や経皮的冠動脈形成術、続いて心房細動等に対しての経皮的カテーテル心筋焼灼術を目的とした入院が多くなっています。他科に比べて循環器内科の平均在院日数は短い傾向です。
呼吸器・膠原病内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx9910xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 経皮的針生検法等あり　手術・処置等２なし 160 3.80 3.59 0.00 68.91
040110xxxxx0xx 間質性肺炎 手術・処置等２なし 76 14.51 19.65 6.58 67.71
070560xx99x0xx 全身性臓器障害を伴う自己免疫性疾患 手術なし 手術・処置等２なし 70 16.71 17.16 10.00 54.53
040040xx99040x 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等１なし　化学療法ありかつ放射線療法なし　副傷病なし 56 18.21 11.99 0.00 70.45
040170xxxxxx0x 抗酸菌関連疾患（肺結核以外） 副傷病なし 23 6.91 9.96 0.00 66.39
呼吸器・膠原病内科で最も多いのは、肺癌の疑いに対して気管支鏡を行うための検査入院で、診断後に再入院して化学療法を行うケースも多いです。2番目に症例数が多い間質性肺炎については、検査入院から急性増悪に対する治療まで幅広い診療を行っているため、平均在院日数は10日を超えていますが、検査入院であれば3～5日で退院できます。全身エリテマトーデスや血管炎、筋炎等の自己免疫性疾患で入院となる症例も多いです。
消化器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
060050xx97x0xx 肝・肝内胆管の悪性腫瘍（続発性を含む。） 血管塞栓術（頭部、胸腔、腹腔内血管等）あり 手術・処置等２なし 92 8.95 11.44 1.09 69.72
060020xx04x0xx 胃の悪性腫瘍 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術 手術・処置等２なし 67 9.22 8.73 1.49 71.57
060340xx03x00x 胆管（肝内外）結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等２なし　副傷病なし 49 10.04 10.61 16.33 73.00
060050xx0310xx 肝・肝内胆管の悪性腫瘍（続発性を含む。） 肝悪性腫瘍ラジオ波焼灼療法（一連として）等 血管塞栓術（頭部、胸腔、腹腔内血管等）あり　手術・処置等２なし 49 16.10 15.39 2.04 70.61
060050xx0300xx 肝・肝内胆管の悪性腫瘍（続発性を含む。） 肝悪性腫瘍ラジオ波焼灼療法（一連として）等 手術・処置等１なし　手術・処置等２なし 29 7.28 8.43 0.00 74.00
消化器内科では、上記データに反映されない大腸ポリープの短期滞在手術での入院を除くと、肝細胞癌で入院する症例が最も多くなっています。肝癌の栄養源となる肝動脈に詰め物をして血流を止める肝動脈塞栓術や、電流を流して壊死させるラジオ波焼灼術などを行っています。また、胃癌に対する内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術も多く行っています。
腎臓内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
110280xx99000x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等１なし　手術・処置等２なし　副傷病なし 41 13.78 12.23 2.44 53.83
110280xx991x0x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 経皮的針生検法あり　副傷病なし 40 8.33 7.35 0.00 48.43
110260xx99x0xx ネフローゼ症候群 手術なし 手術・処置等２なし 28 31.36 22.12 0.00 58.68
110280xx99010x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等１なし　人工腎臓(その他の場合)あり　副傷病なし 12 17.33 14.55 0.00 66.25
110280xx02x1xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 動脈形成術、吻合術　その他の動脈等 人工腎臓(その他の場合)あり 10 34.60 36.38 10.00 69.10
腎臓内科では、診断確定のために腎生検という腎臓の組織を採取する検査を行い、治療法を決定します。腎臓の病気を更に悪くする糖尿病や高血圧などの治療も行っています。腎不全の方には、腎臓の代わりとなる透析療法を行います。
内分泌・代謝内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
100180xx99000x 副腎皮質機能亢進症、非機能性副腎皮質腫瘍 手術なし 手術・処置等１なし　手術・処置等２なし　副傷病なし 22 10.14 5.76 9.09 58.64
100070xx99x100 ２型糖尿病（糖尿病性ケトアシドーシスを除く。）（末梢循環不全なし。） 手術なし インスリン製剤（注射薬に限る）あり　副傷病なし 17 17.76 14.27 0.00 59.47
100071xx99x100 ２型糖尿病（糖尿病性ケトアシドーシスを除く。）（末梢循環不全あり。） 手術なし インスリン製剤（注射薬に限る）あり　副傷病なし - - - - -
100220xx99xxxx 原発性副甲状腺機能亢進症、副甲状腺腫瘍 手術なし - - - - -
100060xx99x100 １型糖尿病（糖尿病性ケトアシドーシスを除く。）（末梢循環不全なし。） 手術なし インスリン製剤（注射薬に限る）あり　副傷病なし - - - - -
内分泌・代謝内科では、副腎腫瘍などにおいてホルモン過剰の有無を調べる検査を入院で多く行っています。また、2型糖尿病に関してはインスリン導入や食事・生活指導を行う教育入院を多く行っていますが、他科や他院からの紹介で多くの合併症を有していたり、内因性インスリン分泌の低下したコントロールの難しい症例にも対応しています。
血液内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
130030xx99x40x 非ホジキンリンパ腫 手術なし リツキシマブあり　副傷病なし 68 21.88 16.48 1.47 65.26
130010xx97x2xx 急性白血病 保存血液輸血等あり 化学療法あり 45 39.36 40.97 4.44 51.78
130030xx97x40x 非ホジキンリンパ腫 保存血液輸血等あり リツキシマブあり　副傷病なし 22 40.27 33.42 9.09 66.50
130040xx99x5xx 多発性骨髄腫、免疫系悪性新生物 手術なし ボルテゾミブ等あり 19 53.00 24.70 0.00 62.95
130030xx99x50x 非ホジキンリンパ腫 手術なし ベンダムスチン塩酸塩あり　副傷病なし - - - - -
血液内科では、非ホジキンリンパ腫でリツキシマブ（リツキサン）による化学療法を行う症例が最も多く、患者さんの状態によっては輸血を実施する場合もあります。また、急性白血病での入院の場合も、化学療法と輸血を行う症例が多い傾向です。
神経内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
010110xxxxx40x 免疫介在性・炎症性ニューロパチー ガンマグロブリンあり　副傷病なし 33 11.36 16.95 15.15 62.79
010280xxxxx0xx ジストニー、筋無力症 手術・処置等２なし 14 15.86 11.96 7.14 37.07
010170xx99x00x 基底核等の変性疾患 手術なし 手術・処置等２なし　副傷病なし 13 12.23 14.65 0.00 67.62
010155xxxxx2xx 運動ニューロン疾患等 エダラボンあり 12 19.75 17.26 25.00 58.75
010230xx99x00x てんかん 手術なし 手術・処置等２なし　副傷病なし 11 4.45 6.32 0.00 43.45
神経内科では、慢性炎症性脱髄性多発神経炎・多巣性運動ニューロパチー等に対し大量免疫グロブリン投与による治療等を行っています。これは、免疫グロブリン製剤という薬を5日間連続で点滴し、全身の炎症を抑える治療です。またジストニアや脊髄小脳変性症等に対して検査や治療も行っています。
心臓血管外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
050163xx03x0xx 非破裂性大動脈瘤、腸骨動脈瘤 ステントグラフト内挿術 手術・処置等２なし 73 12.25 12.51 4.11 74.66
050180xx97xxxx 静脈・リンパ管疾患 下肢静脈瘤血管内焼灼術あり 33 2.09 3.20 0.00 63.58
050163xx9910xx 非破裂性大動脈瘤、腸骨動脈瘤 手術なし 心臓カテーテル法による諸検査あり　手術・処置等２なし 22 3.64 4.56 0.00 73.09
050170xx03000x 閉塞性動脈疾患 動脈塞栓除去術　その他のもの（観血的なもの）等 心臓カテーテル法による諸検査あり　手術・処置等２なし　副傷病なし 15 7.47 5.68 6.67 70.73
050080xx01010x 弁膜症（連合弁膜症を含む。） ロス手術（自己肺動脈弁組織による大動脈基部置換術）等 手術・処置等１なし　中心静脈注射等あり　副傷病なし 14 21.14 23.93 42.86 72.50
心臓血管外科では、腹部大動脈瘤や胸部大動脈瘤の患者さんに対し、カテーテルと呼ばれる細い管を使って治療するステントグラフト内挿術を多く行っています。比較的侵襲性の低い手術であるため、平均年齢は74.66歳と高齢であり、多くの場合は術後1週間で自宅退院となります。下肢の静脈瘤に対しては、レーザーで焼灼して閉塞させる血管内焼灼術を行っています。
食道・乳腺甲状腺外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
090010xx02x0xx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術　単純乳房切除術（乳腺全摘術）等 手術・処置等２なし 45 13.36 10.15 2.22 64.33
090010xx01x0xx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術　乳房部分切除術（腋窩部郭清を伴うもの（内視鏡下によるものを含む。））等 手術・処置等２なし 44 13.34 11.45 4.55 60.36
090010xx03x0xx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術　乳房部分切除術（腋窩部郭清を伴わないもの） 手術・処置等２なし 39 8.44 6.37 0.00 60.97
060010xx99x40x 食道の悪性腫瘍（頸部を含む。） 手術なし 化学療法あり　副傷病なし 38 42.84 9.69 13.16 70.18
090010xx99x6xx 乳房の悪性腫瘍 手術なし トラスツズマブ等あり 28 4.57 4.42 3.57 60.11
食道・乳腺甲状腺外科での乳房温存手術は、リンパ節転移の疑いがあり腋窩郭清を伴うものとセンチネルリンパ節生検を行うものの2種類があり、術前のリンパ節画像診断により術式を決定しています。腋窩郭清とは、ワキのリンパ節群と周りの脂肪を摘出することで転移を防ぐ方法です。転移の可能性が低い場合はセンチネルリンパ節生検を行います。進行食道癌に対しては、副作用に対処するため、術前化学療法を入院して行っています。
呼吸器外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx97x0xx 肺の悪性腫瘍 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術あり 手術・処置等２なし 159 15.64 12.35 5.66 68.51
040040xx9910xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 経気管肺生検法あり　手術・処置等２なし 50 3.30 3.59 0.00 69.12
040110xxxxx0xx 間質性肺炎 手術・処置等２なし 10 9.30 19.65 0.00 56.10
040030xx01xxxx 呼吸器系の良性腫瘍 肺切除術　気管支形成を伴う肺切除等 10 11.20 9.85 30.00 66.00
040040xx99000x 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等１なし　手術・処置等２なし　副傷病なし - - - - -
呼吸器外科では、肺癌の手術目的で入院となる症例が多く、胸腔鏡による手術が最も多く行われています。また、肺癌や肺癌疑いに対して、気管支ファイバースコピーや経皮的針生検法等により組織検査を行うために入院する症例も多く、確定診断がついた後に治療目的で入院となることもあります。
間質性肺炎についても、確定診断のために生検を行います。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
110070xx0200xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術　経尿道的手術 手術・処置等１なし　手術・処置等２なし 73 8.74 7.31 0.00 70.71
110080xx9906xx 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等１なし　密封小線源治療　組織内照射あり 65 4.43 4.18 0.00 70.51
110080xx01x0xx 前立腺の悪性腫瘍 前立腺悪性腫瘍手術等 手術・処置等２なし 59 12.66 12.92 0.00 67.46
110070xx99x20x 膀胱腫瘍 手術なし 化学療法あり　副傷病なし 33 13.33 11.31 0.00 70.24
11001xxx01x0xx 腎腫瘍 腎（尿管）悪性腫瘍手術等 手術・処置等２なし 26 13.27 12.30 0.00 63.65
泌尿器科では、限局性前立腺癌に対してロボット支援下腹腔鏡手術、密封小線源治療が多く行われており、治療成績は良好で、高いQOLが保たれています。また、経尿道的手術では、膀胱癌に対する治療が多く行われています。
消化器・移植外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
060060xx99x3xx 胆嚢、肝外胆管の悪性腫瘍 手術なし 化学療法あり 63 9.06 7.87 0.00 68.92
060050xx99x30x 肝・肝内胆管の悪性腫瘍（続発性を含む。） 手術なし 化学療法あり　副傷病なし 60 8.88 10.74 0.00 69.37
06007xxx9906xx 膵臓、脾臓の腫瘍 手術なし 手術・処置等１なし　パクリタキセルあり 44 10.64 11.84 0.00 67.00
060035xx99x60x 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 手術なし ベバシズマブあり　副傷病なし 41 4.02 4.47 0.00 65.98
060035xx01000x 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 結腸切除術　全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術等 手術・処置等１なし　手術・処置等２なし　副傷病なし 39 13.95 15.61 5.13 69.64
消化器・移植外科では、胆囊癌・肝癌・膵癌・大腸癌等に対して化学療法を多く行っています。手術については、傷が小さく術後の痛みや負担が少ない腹腔鏡による手術を積極的に行っており、開腹手術よりも早い期間で退院することができます。
小児外科・小児内視鏡外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
060170xx02xxxx 閉塞、壊疽のない腹腔のヘルニア ヘルニア手術　腹壁瘢痕ヘルニア等 28 2.79 8.33 0.00 2.64
060160x102xxxx 鼠径ヘルニア（15歳未満） 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術（両側） 17 3.00 2.84 0.00 1.88
140590xx97xxxx 停留精巣 停留精巣固定術あり 11 3.36 3.26 0.00 2.82
11013xxx97xxxx 下部尿路疾患 膀胱尿管逆流症手術（治療用注入材）あり - - - - -
060130xx01x0xx 食道、胃、十二指腸、他腸の炎症（その他良性疾患） 食道アカラシア形成手術等 手術・処置等２なし - - - - -
小児外科・小児内視鏡外科では、臍ヘルニア（でべそ）の手術を多く行っています。次いで、小児鼠径ヘルニアに対して腹腔下手術を行うために入院する症例が多く、入院日数も平均で3日と短くなっています。また、停留精巣については1歳前後に手術を行うことが望ましいとされており、当院でも1歳の患者さんに多く手術を行っています。
眼科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
020220xx97xxx0 緑内障 緑内障手術あり 157 11.09 8.51 0.00 67.74
020160xx97xxx0 網膜剥離 硝子体茎顕微鏡下離断術あり 102 8.79 10.21 0.00 59.58
020200xx9710xx 黄斑、後極変性 硝子体茎顕微鏡下離断術あり 水晶体再建術あり　手術・処置等２なし 77 8.73 7.31 0.00 68.47
020200xx9702xx 黄斑、後極変性 硝子体茎顕微鏡下離断術あり 手術・処置等１なし　ベルテポルフィンあり 41 4.02 3.57 0.00 67.41
020150xx97xxxx 斜視（外傷性・癒着性を除く。） 斜視手術あり 36 4.14 3.28 0.00 9.97
眼科では、上記データに反映されていない白内障の短期滞在手術を除いては、緑内障や網膜剥離の手術を多く行っています。徳島県で特に患者数が多い糖尿病の合併症である糖尿病網膜症の患者さんが多いことが特徴です。また、網膜前膜・黄斑円孔に対しては硝子体茎顕微鏡下離断術を実施しています。
耳鼻咽喉科・頭頸部外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
030150xx97xxxx 耳・鼻・口腔・咽頭・大唾液腺の腫瘍 耳下腺腫瘍摘出術等あり 63 8.32 7.58 0.00 58.78
030350xxxxxxxx 慢性副鼻腔炎 60 7.82 7.23 0.00 60.03
030230xxxxxxxx 扁桃、アデノイドの慢性疾患 27 8.22 8.01 0.00 30.04
03001xxx01000x 頭頸部悪性腫瘍 頸部悪性腫瘍手術等 手術・処置等１なし　手術・処置等２なし　副傷病なし 26 16.12 13.70 0.00 65.73
030440xx01xxxx 慢性化膿性中耳炎・中耳真珠腫 鼓室形成手術 25 10.16 8.90 0.00 50.36
耳鼻咽喉科・頭頸部外科では、真珠腫性中耳炎に対する鼓室形成術、慢性副鼻腔炎に対するナビゲーション併用内視鏡下鼻・副鼻腔手術、慢性扁桃炎や小児睡眠時無呼吸症候群に対する口蓋扁桃摘出術、頭頸部がんに対する腫瘍摘出術、頸部郭清術、再建手術など幅広い手術が行われています。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
160620xx01xxxx 肘、膝の外傷（スポーツ障害等を含む。） 腱縫合術等 91 15.57 11.41 5.49 23.40
070343xx99x1xx 脊柱管狭窄（脊椎症を含む。）　腰部骨盤、不安定椎 手術なし 脳脊髄腔造影剤使用撮影あり 76 2.00 2.93 0.00 69.91
07040xxx01xxxx 股関節骨頭壊死、股関節症（変形性を含む。） 人工関節再置換術等 72 19.74 23.14 79.17 66.67
070350xx01xxxx 椎間板変性、ヘルニア 内視鏡下椎間板摘出（切除）術等 65 6.78 10.54 3.08 48.63
070343xx97x0xx 脊柱管狭窄（脊椎症を含む。）　腰部骨盤、不安定椎 椎弓切除術等あり 手術・処置等２なし 61 16.18 17.28 29.51 67.62
整形外科にはスポーツ外来を開設しており、子どもから大人まで、幅広く診療を行っています。前十字靱帯の断裂や損傷に対しては、関節鏡下で行う靭帯断裂形成手術、肘関節骨軟骨炎に対する関節鼠摘出術を行うための入院が多く、次に多いのが腰部脊柱管狭窄症に対する造影検査目的の入院で、検査後は手術のため再入院となることもあります。変形性股関節症では、当院で手術を行った後、地域の病院にて継続的にリハビリ等を行っています。
皮膚科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
080140xxxxx2xx 炎症性角化症 インフリキシマブあり 71 2.00 2.90 0.00 48.51
080190xxxxxxxx 脱毛症 54 4.20 3.60 0.00 38.85
080020xxxxxxxx 帯状疱疹 21 7.67 8.95 0.00 69.38
080011xx99xxxx 急性膿皮症 手術なし 19 9.95 11.73 0.00 59.89
080110xxxxx0xx 水疱症 手術・処置等２なし 15 34.27 29.24 13.33 69.47
皮膚科では、難治性の尋常性乾癬、膿疱性乾癬等の炎症性角化症に対する治療目的での入院が多く、インフリキシマブ（レミケード）での薬物療法が行われています。続いて脱毛症に対するステロイドパルス療法や帯状疱疹で治療する症例が多くなっています。
形成外科・美容外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
080006xx01x0xx 皮膚の悪性腫瘍（黒色腫以外） 皮膚悪性腫瘍切除術等 手術・処置等２なし 37 13.19 8.50 2.70 72.35
080007xx010xxx 皮膚の良性新生物 皮膚、皮下腫瘍摘出術（露出部）等 手術・処置等１なし 27 4.19 4.14 0.00 32.70
140140xxxxxxxx 口蓋・口唇先天性疾患 24 7.46 9.64 0.00 7.79
180060xx97xxxx 皮膚腫瘍 皮膚，皮下腫瘍摘出術あり 11 5.09 6.45 0.00 41.18
020230xx97x0xx 眼瞼下垂 眼瞼下垂症手術あり 手術・処置等２なし 11 4.45 3.29 0.00 71.09
形成外科・美容外科では、皮膚の有棘細胞癌・基底細胞癌等に対する悪性腫瘍切除術目的での入院が多く、皮膚科・放射線科とともに手術療法・化学・免疫療法、放射線療法について集学的治療を行っています。2番目に多いのが、黒色や褐色に見えるあざを摘出する手術です。唇裂・口蓋裂のような先天異常に対する形成手術も多く、歯科や耳鼻咽喉科・頭頸部外科、言語治療などと連携を行い総合的な治療を行っています。また、眼瞼下垂の患者も増加しており、入院又は外来で手術を行っています。
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
010030xx9910xx 未破裂脳動脈瘤 手術なし 動脈造影カテーテル法あり　手術・処置等２なし 35 3.23 3.14 0.00 64.37
010040x099x00x 非外傷性頭蓋内血腫（非外傷性硬膜下血腫以外）（JCS10未満） 手術なし 手術・処置等２なし　副傷病なし 28 12.68 19.10 75.00 56.93
130030xx99x30x 非ホジキンリンパ腫 手術なし 化学療法あり　副傷病なし 27 12.04 17.04 14.81 65.56
010230xx99x00x てんかん 手術なし 手術・処置等２なし　副傷病なし 21 8.67 6.32 4.76 46.24
010010xx01x00x 脳腫瘍 頭蓋内腫瘍摘出術等 手術・処置等２なし　副傷病なし 20 19.75 21.61 20.00 57.20
脳神経外科では、脳動脈瘤に対する脳血管撮影検査を多く行っており、検査後に再入院し手術となる症例も多数あります。脳卒中センターで脳出血による救急入院を数多く受け入れており、手術を行うことなく薬物治療を行う症例も多数あります。また、悪性リンパ腫などの脳腫瘍の治療も数多く行っています。
*JCS（Japan　Coma　Scale　ジャパン・コーマ・スケール：意識レベルの評価指標の一つ）
小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
140010x199x00x 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害（出生時体重2500g以上） 手術なし 手術・処置等２なし　副傷病なし 50 8.26 6.18 0.00 0.00
140010x299x0xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害（出生時体重1500g以上2500g未満） 手術なし 手術・処置等２なし 48 8.54 11.49 0.00 0.00
010230xx99x00x てんかん 手術なし 手術・処置等２なし　副傷病なし 42 7.48 6.32 0.00 6.83
140010x299x1xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害（出生時体重1500g以上2500g未満） 手術なし 中心静脈注射あり 28 18.07 23.51 0.00 0.00
110280xx991x0x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 経皮的針生検法あり　副傷病なし 25 33.84 7.35 0.00 10.60
出生体重2500g未満の赤ちゃんを低出生体重児と呼び、何らかの障害が見られる場合は治療が必要になります。当院では、新生児集中治療室（NICU）で小児外科、心臓血管外科との連携のもと、高度医療の提供を行っています。小児てんかんでは脳波等の検査入院と治療を多く実施しています。小児の慢性腎臓病の最先端の診断と治療を行っています。
産科婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
140010x199x00x 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害（出生時体重2500g以上） 手術なし 手術・処置等２なし　副傷病なし 118 4.25 6.18 0.00 0.00
12002xxx99x40x 子宮頸・体部の悪性腫瘍 手術なし 化学療法あり　副傷病なし 109 3.29 4.98 0.00 57.11
120180xx01xxxx 胎児及び胎児付属物の異常 子宮全摘術等 82 9.41 9.75 0.00 34.98
12002xxx01x0xx 子宮頸・体部の悪性腫瘍 子宮悪性腫瘍手術等 手術・処置等２なし 48 13.21 12.94 4.17 54.75
120170xx99x0xx 早産、切迫早産 手術なし 手術・処置等２なし 47 45.51 20.41 8.51 32.02
産科婦人科のうち、産科では徳島県唯一の総合周産期センターとして、切迫流早産や糖尿病、妊娠高血圧症候群などの合併症妊娠症例をはじめ、長期入院管理症例が多く、また低出生体重児などの治療も行われています。また、婦人科では、子宮頸部・体部、さらには卵巣の悪性腫瘍の手術、放射線、化学療法等の集学的な治療が行われています。
放射線診断科及び放射線治療科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
100020xx99x2xx 甲状腺の悪性腫瘍 手術なし I131内用療法あり 16 3.81 6.51 0.00 65.63
040040xx9910xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 経皮的針生検法あり　手術・処置等２なし 15 3.13 3.59 6.67 70.73
010010xx99030x 脳腫瘍 手術なし 手術・処置等１なし　放射線療法あり　副傷病なし - - - - -
040020xx99xxxx 縦隔の良性腫瘍 手術なし - - - - -
100020xx99x5xx 甲状腺の悪性腫瘍 手術なし ヒトチロトロピンアルファあり - - - - -
放射線診断科及び放射線治療科では、甲状腺の悪性腫瘍に対するI131（放射性ヨード）の内用療法目的の入院が多く、甲状腺がヨードを取り込む性質を利用した放射線治療を行っています。また肺癌に対してはCTガイド下での生検目的で入院となる症例もあります。

初発の５大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード

5大癌と呼ばれる胃癌・大腸癌・乳癌・肺癌・肝癌の患者数を初発時のUICC病期分類毎及び再発に分けて集計しています。
対象期間中（平成29年度）に退院した患者数となっており、複数回入院された場合はそれぞれカウントしています。

○UICC病期分類とは
UICC（国際対がん連合）によって定められた①癌の大きさと浸潤（癌が周囲の組織に入り込むこと）の状態②所属リンパ節への転移状況③遠隔転移の有無の3つの要素によって、Ⅰ期（早期）～Ⅳ期（末期）の4つのステージに分類したものです。

初発 再発 病期分類
基準（※）		 版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 91 29 53 133 7 18 1 7
大腸癌 61 59 53 107 33 22 1 7
乳癌 63 70 28 7 7 42 1 7
肺癌 116 33 66 163 4 70 1 7
肝癌 61 28 43 17 11 134 1 7
※ 1：UICC TNM分類，2：癌取扱い規約
胃癌は、検診等で早期発見しやすい癌であり、Ⅰ期は患者さんへの負担が比較的少ない内視鏡や腹腔鏡での治療が可能なステージと言えます。胃癌や大腸癌ではⅣ期が多いですが、手術や化学療法など、患者さんの状態に合わせた幅広い治療が行われています。
乳癌はⅠ期とⅡ期の患者さんが多く、ステージの高い患者さんは少ない傾向にあります。乳癌の治療法には、外科療法、放射線治療、薬物療法などがあります。
肺癌は5大癌の中でⅣ期の患者さんが最も多くなっています。肺癌の治療方針は、肺癌の分類（非小細胞肺癌、小細胞癌）と病期（ステージ）に基づいて、全身の状態や年齢、心臓や肺の機能、合併症なども含めて総合的に検討して決定されます。
肝癌は治療後も再発しやすい癌であり、他の4つの癌と比べて、初発治療後の再発による入院が多くなっています。肝癌の治療は、外科療法、焼灼療法、肝動脈塞栓療法が中心となっていますが、患者さんの多くは癌と慢性肝疾患という二つの病気を抱えているため、治療は癌の病期（ステージ）だけではなく、肝機能の状態なども加味した上で選択する必要があります。
このステージ分類は、治療前に得られた情報で分類しているため、他院で治療後に当院へ紹介された場合には病期分類ができず、ステージが不明として分類されます。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード

入院日の年齢が20歳以上で市中肺炎（病院ではなく日常生活を送る中で罹患した肺炎）の患者さんについて、患者数・平均在院日数・平均年齢を示したものです。ウイルス性肺炎、誤嚥性肺炎、気管支炎、小児肺炎は含みません。重傷度については、肺炎重症度の評価項目（A-DROPスコア）を用いています。A-DROPスコアは、①年齢（男性70歳以上、女性75歳以上）②BUN21mg/dl以上又は脱水あり③SpO2が90%以下④意識障害あり⑤収縮期血圧90mmHg以下の5項目中1項目該当すれば1点とし、5点満点で評価します。 軽症：0点　中等症：1～2点　重症:3点　超重症：4～5点となり、意識障害がある場合は1点でも重症と判断します。

患者数 平均
在院日数		 平均年齢
軽症 17 15.29 60.82
中等症 28 16.39 66.14
重症 ‐ ‐ ‐
超重症 ‐ ‐ ‐
不明 ‐ ‐ ‐
肺炎は、高齢になるにつれて重症度が上がる傾向で、当院も70歳を超える高齢者が全体の4割近くを占めます。また、がんをはじめとした基礎疾患によって免疫が抑制状態にある場合は、発症のリスクが高まるため当院では様々な診療科で治療を行っています。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
- 131 18.28 73.47 64.12
当院の脳卒中センターでは、徳島全域より脳卒中の患者さんを24時間体制で受け入れており、診療には脳神経外科医と神経内科医があたり、放射線科医、放射線技師の協力のもと最新の画像診断がいつでも行える体制にあります。静脈内血栓溶解療法(t-PA)やその他の血行再建術などの血管内治療の他、最新の治療方法を積極的に取り入れ、より低侵襲で効果的な治療を行い、良好な成績を得ています。入院となる患者さんは、発症後3日以内の急性期脳梗塞の患者さんが大部分を占めています。
また、早期からリハビリテーションを開始し、急性期治療を終えた後には県内の関連病院で回復期リハビリテーションが行えるようにしているため、脳梗塞の転院率は6割を超えています。
診療科別主要手術別患者数等（診療科別患者数上位５位まで）

ファイルをダウンロード

診療科毎に実施の多い手術手技の上位5つを公開しています。各診療科でどのような手術を多く行っているかを知ることができます。

※「主要手術」とは、1入院期間中で、同時に複数の手術を行った場合の主たる手術のみを指し、また、1入院中で複数回手術を行った場合の主たる手術のみを指します。

Kコード：手術術式の点数表コードです。
名称：手術術式の名称です。
平均術前日数：入院日から、主たる手術の手術日（手術当日は含まない）までの日数の平均値です。
平均術後日数：主たる手術の手術日（手術当日は含まない）から退院日までの日数の平均値です。
転院率：該当する症例のうち、当院から他の病院に転院することとなった患者さんの割合です。
循環器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数		 平均
術後日数		 転院率 平均年齢 患者用パス
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術（その他） 132 2.69 3.86 3.79 71.15
K5951 経皮的カテーテル心筋焼灼術（心房中隔穿刺、心外膜アプローチ） 131 1.95 4.44 0.76 65.21
K5463 経皮的冠動脈形成術（その他） 43 2.16 2.81 0.00 74.26
K5952 経皮的カテーテル心筋焼灼術（その他） 33 2.33 4.06 9.09 51.67
K5972 ペースメーカー移植術（経静脈電極） 23 6.17 10.83 13.04 78.52
循環器内科では、狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患について、冠動脈の狭窄や閉塞箇所に風船(バルーン)を用いて拡張させ、さらに病変状態に応じて、網目状の金属製の筒(ステント)を植え込むカテーテル治療を多く行っています。また、心房細動等の不整脈に対して、原因となる部位に特殊なカテーテル(アブレーションカテーテル)で高周波電流を流して心筋を焼灼する治療やペースメーカー治療も行っています。
消化器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数		 平均
術後日数		 転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術（長径２ｃｍ未満） 258 1.16 1.11 0.00 63.75
K6153 血管塞栓術（頭部、胸腔、腹腔内血管等）（その他） 109 1.81 10.06 1.83 69.62
K6532 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術（早期悪性腫瘍粘膜下層） 65 1.72 6.38 1.54 71.62
K7212 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術（長径２ｃｍ以上） 47 1.66 1.64 0.00 67.21
K6152 血管塞栓術（頭部、胸腔、腹腔内血管等）（選択的動脈化学塞栓術） 47 1.28 12.09 0.00 69.66
消化器内科では、消化器癌の早期診断を行うとともに、最先端の内視鏡的癌治療を多く行っています。大腸については年間300症例、胃については年間60症例を超えて実施しています。また、足の付け根(鼠径)からカテーテルを挿入し、肝癌の栄養源となる肝動脈に詰め物をして血流を止める肝動脈塞栓術も多く行われています。
腎臓内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数		 平均
術後日数		 転院率 平均年齢 患者用パス
K610-3 内シャント設置術 13 11.31 18.31 15.38 68.85
K635-3 連続携行式腹膜灌流用カテーテル腹腔内留置術 - - - - -
K616-4 経皮的シャント拡張術・血栓除去術 - - - - -
慢性腎不全の患者さんで人工透析を導入するためには「シャント」と呼ばれる血管を作成します。また、腹膜透析を導入するには、「カテーテル」と呼ばれるチューブをお腹に埋め込む必要があります。腎臓内科では、当院の泌尿器科医師と連携し手術や処置を行っています。
血液内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数		 平均
術後日数		 転院率 平均年齢 患者用パス
K6113 抗悪性腫瘍剤静脈内持続注入用植込型カテーテル設置（頭頸部その他） 12 31.33 2.58 0.00 66.75
K9212ﾛ 造血幹細胞採取（末梢血幹細胞採取）（自家移植） - - - - -
K6112 抗悪性腫瘍剤静脈内持続注入用植込型カテーテル設置（四肢） - - - - -
血液内科では、非ホジキンリンパ腫や多発性骨髄腫に対して抗癌剤投与のための静脈内持続注入用植込型カテーテルの設置や造血幹細胞採取や造血幹細胞移植が行われています。
心臓血管外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数		 平均
術後日数		 転院率 平均年齢 患者用パス
K5612 ステントグラフト内挿術（腹部大動脈） 52 4.44 8.81 5.77 75.33
K617-4 下肢静脈瘤血管内焼灼術 30 0.00 1.00 0.00 63.40
K6171 下肢静脈瘤手術（抜去切除術） 23 0.04 1.13 0.00 63.91
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 20 1.75 4.90 5.00 69.00
K5551 弁置換術（１弁） 16 4.44 30.81 43.75 72.50
心臓血管外科では、腹部大動脈瘤に対するステントグラフト内挿術が最も多く行われています。人工血管にステントと言われるバネ状の金属を取り付けた新型の人工血管(ステントグラフト)を血管内壁に張り付ける手術で、侵襲性が低く負担が少ないのが特徴です。また、下肢の血管に動脈硬化が起こり足に十分な血流が流れなくなるとバルーン拡張等で血流を改善します。
食道・乳腺甲状腺外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数		 平均
術後日数		 転院率 平均年齢 患者用パス
K4762 乳腺悪性腫瘍手術（乳房部分切除術（腋窩部郭清を伴わない）） 42 2.57 4.90 0.00 60.79
K4763 乳腺悪性腫瘍手術（乳房切除術（腋窩部郭清を伴わない）） 38 2.45 10.05 2.63 63.32
K4765 乳腺悪性腫瘍手術（乳房切除術・胸筋切除を併施しない） 30 2.20 11.03 3.33 59.67
K529-21 胸腔鏡下食道悪性腫瘍手術（頸部、胸部、腹部の操作） 20 5.40 32.10 25.00 67.40
K4631 甲状腺悪性腫瘍手術（切除） 20 2.00 4.25 0.00 64.00
乳癌に対しては、それぞれの状態により様々な手術の選択が可能です。切除で根治できるとともに乳房の変形を起こさないと予想されれば乳房温存手術、乳癌の広がりが大きく乳房の温存が難しい場合は胸筋温存乳房切除術を行っています。また、リンパ節の転移の有無により腋窩(ワキ)郭清術も行っています。その他、食道癌や甲状腺癌の外科治療も行っています。
呼吸器外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数		 平均
術後日数		 転院率 平均年齢 患者用パス
K514-23 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術（肺葉切除又は１肺葉を超える） 89 3.38 14.33 7.87 69.98
K514-21 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術（部分切除） 49 3.31 6.90 2.04 66.57
K488-4 胸腔鏡下試験切除術 18 2.44 4.78 0.00 60.11
K5132 胸腔鏡下肺切除術（その他） 16 2.38 6.25 6.25 60.25
K514-22 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術（区域切除） 10 4.40 9.90 10.00 70.40
呼吸器外科では、肺癌に対する胸腔鏡による肺悪性腫瘍手術が多く行われています。胸腔鏡による手術は侵襲性が低いため、開胸手術に比べて在院日数は短くなります。
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数		 平均
術後日数		 転院率 平均年齢 患者用パス
K8036ｲ 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 電解質溶液利用のもの 73 2.55 5.19 0.00 70.71
K843-4 腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術（内視鏡手術用支援機器を用いる） 59 2.85 8.81 0.00 67.46
K7811 経尿道的尿路結石除去術（レーザー） 28 2.68 4.93 0.00 64.75
K773-2 腹腔鏡下腎（尿管）悪性腫瘍手術 22 2.82 9.73 4.55 66.82
K773-5 腹腔鏡下腎悪性腫瘍手術（内視鏡手術用支援機器を用いる） 19 2.84 9.53 5.26 64.37
泌尿器科では、膀胱癌に対する膀胱悪性腫瘍手術が最も多く行われています。続いて、前立腺癌に対するロボット補助下による腹腔鏡の手術も多くなっており、腎癌に対しても早期に腹腔鏡手術を導入し、さらにロボット補助下での手術も行っています。いずれも良好な成績が得られています。また、尿路結石に対する低侵襲の経尿道的砕石術も行っています。
消化器・移植外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数		 平均
術後日数		 転院率 平均年齢 患者用パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 49 1.63 3.49 2.04 59.82
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 46 3.28 11.30 6.52 69.02
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術（両側） 35 2.00 3.80 0.00 67.71
K740-22 腹腔鏡下直腸切除・切断術（低位前方切除術） 29 3.10 15.31 6.90 62.72
K655-22 腹腔鏡下胃切除術（悪性腫瘍手術） 22 2.59 15.32 18.18 71.41
消化器・移植外科では、腹腔鏡による手術を標準に行っており、開腹手術に比べて侵襲性が低く、在院日数も短くなります。胆のう炎や胆石に対する胆嚢摘出から、消化器癌の切除、鼠径ヘルニア手術など多数行っています。
小児外科・小児内視鏡外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数		 平均
術後日数		 転院率 平均年齢 患者用パス
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術（両側） 86 1.94 1.00 0.00 3.44
K6333 臍ヘルニア手術 22 0.77 1.00 0.00 2.86
K836 停留精巣固定術 11 0.91 1.45 0.00 2.82
K823-3 膀胱尿管逆流症手術（治療用注入材） - - - - -
K667-2 腹腔鏡下噴門形成術 - - - - -
小児外科・小児内視鏡外科では、腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術が最も多く、当科で行うLPEC法は、全国で初めて小児鼠径ヘルニアに対して腹腔鏡下手術を行い、確立した手術法です。続いて臍ヘルニア手術、停留精巣固定術が多くなっています。小児外科では術前・術後ともに平均日数が短くなっています。
眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数		 平均
術後日数		 転院率 平均年齢 患者用パス
K2801 硝子体茎顕微鏡下離断術（網膜付着組織を含む） 264 1.30 6.16 0.00 64.41
K2682 緑内障手術（流出路再建術） 107 1.84 7.01 0.00 67.63
K2821ﾛ 水晶体再建術（眼内レンズを挿入する場合）（その他） 75 1.05 3.05 0.00 71.51
K2683 緑内障手術（濾過手術） 42 2.48 12.33 0.00 66.88
K2762 網膜光凝固術（その他特殊） 41 0.98 2.05 0.00 67.41
眼科では、緊急疾患の網膜剥離等に対する硝子体茎顕微鏡下離断術が最も多く行われており、年間260症例を超えています。続いて緑内障手術、白内障に対する水晶体再建術が多くなっています。白内障の手術は、外来手術がほとんどですが、ハイリスクを伴う場合は、入院でも行っています。紹介件数が多くなってきた加齢黄斑変性に対しては、網膜光凝固術を行っています。
耳鼻咽喉科・頭頸部外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数		 平均
術後日数		 転院率 平均年齢 患者用パス
K340-5 内視鏡下鼻・副鼻腔手術３型（選択的（複数洞）副鼻腔手術） 58 1.88 5.17 0.00 62.88
K3772 口蓋扁桃手術（摘出） 46 1.63 5.54 0.00 28.48
K3932 喉頭腫瘍摘出術（直達鏡） 29 1.90 3.69 0.00 65.62
K319 鼓室形成手術 27 2.00 6.93 0.00 50.89
K4571 耳下腺腫瘍摘出術（耳下腺浅葉摘出術） 20 2.55 6.40 0.00 60.25
耳鼻咽喉科・頭頸部外科では、耳・鼻・口腔・咽頭・大唾液腺に腫瘍に対する摘出手術を多く行っています。真珠腫性中耳炎、慢性副鼻腔炎、慢性扁桃炎などの慢性炎症性疾患に対する手術や頭頸部悪性腫瘍に対する化学療法、放射線治療の入院治療が多く行われています。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数		 平均
術後日数		 転院率 平均年齢 患者用パス
K0821 人工関節置換術（肩・股・膝） 127 2.64 16.70 82.68 69.11
K1425 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術（椎弓切除） 72 2.51 13.82 33.33 67.32
K134-22 内視鏡下椎間板摘出（切除）術（後方摘出術） 68 1.54 4.18 2.94 50.26
K1422 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術（後方又は後側方固定） 54 3.37 20.87 64.81 61.61
K1426 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術（椎弓形成） 47 2.89 15.49 72.34 69.28
整形外科で最も多く行われているのは、脊椎手術です。局所麻酔で行う内視鏡手術から矯正・固定術まで、さらに頚椎から腰椎まで行っています。次に多いのが人工関節置換術です。8割が術後リハビリ病院に転院しています。
形成外科・美容外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数		 平均
術後日数		 転院率 平均年齢 患者用パス
K0072 皮膚悪性腫瘍切除術（単純切除） 37 2.05 8.84 0.00 72.24
K0053 皮膚、皮下腫瘍摘出術（露出部）（長径４ｃｍ以上） 19 1.16 2.58 0.00 40.89
K0052 皮膚、皮下腫瘍摘出術（露出部）（長径２ｃｍ以上４ｃｍ未満） 18 0.83 1.83 0.00 34.06
K016 動脈（皮）弁術，筋（皮）弁術 14 2.64 15.29 0.00 65.71
K0152 皮弁作成術、移動術、切断術、遷延皮弁術（２５～１００ｃｍ２未満） 12 1.67 7.00 8.33 57.00
形成外科・美容外科では、皮膚の有棘細胞癌や基底細胞癌に対する皮膚悪性腫瘍切除術が最も多く行われています。続いて母斑や良性腫瘍等に対する皮膚、皮下腫瘍摘出術が多く行われています。皮膚の切除範囲に応じて植皮等を行い、術後の変形を最小限になるよう配慮しています。皮弁移植手術は、耳鼻咽喉科・頭頸部外科、口腔外科の大きな癌組織切除術の再建術や、乳房再建手術で行われます。
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数		 平均
術後日数		 転院率 平均年齢 患者用パス
K1692 頭蓋内腫瘍摘出術（その他） 43 7.47 33.65 25.58 57.47
K1781 脳血管内手術（１箇所） 32 1.91 16.72 31.25 64.16
K1771 脳動脈瘤頸部クリッピング（１箇所） 28 4.14 22.75 42.86 61.68
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 23 0.26 13.22 39.13 72.83
K171-21 内視鏡下経鼻的腫瘍摘出術（下垂体腫瘍） 15 4.87 13.33 6.67 53.93
脳神経外科では、脳腫瘍に対しての頭蓋内腫瘍摘出術が数多く行われています。現在は手術の安全性を高めるためナビゲーションシステムを導入しています。破裂脳動脈瘤によるくも膜下出血や未破裂脳動脈瘤に対する血管内手術や脳動脈瘤クリッピング術も多く行われています。慢性硬膜下血腫に対する穿孔術や内視鏡を使った下垂体腫瘍に対する経鼻的腫瘍摘出術も行っています。
小児科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数		 平均
術後日数		 転院率 平均年齢 患者用パス
K9132 新生児仮死蘇生術（仮死第２度） 61 0.00 46.25 1.64 0.00
K6153 血管塞栓術（頭部、胸腔、腹腔内血管等）（その他） 10 2.90 2.20 0.00 5.60
K6113 抗悪性腫瘍剤静脈内持続注入用植込型カテーテル設置（頭頸部その他） - - - - -
小児科では、低出生体重児等の新生児にみられる呼吸循環不全に対して、気道吸引や気管挿管等を行う新生児仮死蘇生術を多く行っています。また、多数の先天性心疾患の診療を行っています。周産母子センターをはじめ各診療科と協力して治療を行っています。
産科婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数		 平均
術後日数		 転院率 平均年齢 患者用パス
K8981 帝王切開術（緊急帝王切開） 106 13.34 7.38 0.00 32.83
K8982 帝王切開術（選択帝王切開） 92 7.30 6.88 0.00 34.59
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術（両側）（腹腔鏡） 64 0.95 4.41 0.00 39.86
K877-2 腹腔鏡下腟式子宮全摘術 45 1.00 4.96 0.00 48.60
K879 子宮悪性腫瘍手術 31 1.35 12.32 6.45 55.26
産科婦人科のうち、産科では徳島県唯一の総合周産期母子医療センターとして、超早期の早産例、重症の合併症妊娠例、さらには地域の医療施設から緊急患者を受け入れるため、分娩の停止や、母体胎児異常などでの緊急帝王切開術が多く行われています。年間約700件の分娩を扱っています。また、婦人科では一般開腹手術に加えて腹腔鏡下手術による悪性腫瘍や良性卵巣腫瘍、子宮筋腫の手術が多く行われています。
その他（ＤＩＣ、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率）ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 ‐ ‐
異なる ‐ ‐
180010 敗血症 同一 22 0.17
異なる 10 0.08
180035 その他の真菌感染症 同一 ‐ ‐
異なる ‐ ‐
180040 手術・処置等の合併症 同一 72 0.57
異なる ‐ ‐
播種性血管内凝固症候群や敗血症には、高額なDPC点数が設定されています。臨床的に根拠のある診断がなされていない場合には、DPCコードの選択が不適切であり、不正な入院費請求を疑われかねません。
当院で敗血症のDPCコードとなった症例では、22症例が入院当初より敗血症の治療目的で入院されており、入院経過中に合併症として敗血症を発症し治療した場合が10症例あります。全入院患者さんに対する発生率は0.25％となっています。平成28年度の全国DPC対象病院のデータ集計では、敗血症の発生率は0.57%となっており、当院の敗血症発生率はかなり低く、明確な診断基準のもと請求が行われていると言えるでしょう。
また、手術・処置等の合併症のDPCコードとなった症例は、72症例が入院当初より手術・処置等の合併症に対する治療目的で入院されており、創部感染や手術部狭窄、眼内レンズの脱臼、人工関節の感染やゆるみなどの治療を行っています。手術・処置等の合併症発生率は、平成28年度の全国DPC対象病院のデータ集計では0.73％であるのに対して、当院での発生率は0.57％で、全国平均を下回っています。
更新履歴
H30.9.28
初版