- 悪性腫瘍患者(5大がん)の周術期口腔機能管理実施率
- 肺悪性腫瘍患者の周術期口腔機能管理実施率
- 消化器悪性腫瘍患者の周術期口腔機能管理実施率
- 頭頸部悪性腫瘍患者の周術期口腔機能管理実施率
- 股関節置換術における周術期口腔機能管理実施率
- 同種造血幹細胞移植における周術期口腔機能管理実施率
- 精神病棟入院患者における精神科身体合併症加算算定率
- せん妄ハイリスクケア患者加算算定数
(R02-006a)悪性腫瘍患者(5大がん)の周術期口腔機能管理実施率
指標定義(分母) | 悪性腫瘍(5大がん)の手術を実施した退院患者数 |
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指標定義(分子) | 周術期口腔機能管理後手術加算を算定した患者数 |
算式:(周術期口腔機能管理後手術加算が算定された患者数 / 5大がん(肺癌・胃癌・肝癌・大腸癌・乳癌)の手術入院患者数)x100
考察:全身麻酔時(気管挿管時)におけるインシデントの防止や術後の誤嚥性肺炎の予防効果などの観点から、特にがん患者における周術期口腔機能管理は、医療の質を高めるという意味において有効であるとされています。徳島大学病院では概ね60%を推移していますが、5大癌全ての周術期口腔機能管理を増加させるのが課題と言えます(ただし本算式の分母に、大腸癌・胃癌の内視鏡的手術患者、乳癌の局所麻酔手術患者が含まれている可能性があります)。
徳島大学の数値と全大学平均との比較
(R02-006b)肺悪性腫瘍患者の周術期口腔機能管理実施率
指標定義(分母) | 肺悪性腫瘍手術の退院患者数 |
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指標定義(分子) | 周術期口腔機能管理後手術加算を算定した患者数 |
算式:(周術期口腔機能管理後手術加算が算定された患者数 / 肺癌手術入院患者数)x100
考察:全身麻酔時(気管挿管時)におけるインシデントの防止や術後の誤嚥性肺炎の予防効果などの観点から、特にがん患者における周術期口腔機能管理は、医療の質を高めるという意味において有効であるとされています。徳島大学病院では概ね60%を推移していますが、肺癌に関しては、緩やかに減少しているとも言え、少なくとも以前のレベルを維持する努力を強化します。
徳島大学の数値と全大学平均との比較
(R02-006c)消化器悪性腫瘍患者の周術期口腔機能管理実施率
指標定義(分母) | 消化器悪性腫瘍手術を実施した退院患者数 |
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指標定義(分子) | 周術期口腔機能管理後手術加算を算定した患者数 |
算式:(周術期口腔機能管理後手術加算が算定された患者数 / 消化器癌(食道癌・胃癌・肝臓癌・大腸癌)手術入院患者数)x100
考察:全身麻酔時(気管挿管時)におけるインシデントの防止や術後の誤嚥性肺炎の予防効果などの観点から、特にがん患者における周術期口腔機能管理は、医療の質を高めるという意味において有効であるとされています。徳島大学病院では概ね60%を推移していますが、消化器癌に関しては、徐々に増加し90%近くに達しているため、非常に好ましい傾向と言えます。
徳島大学の数値と全大学平均との比較
(R02-006d)頭頸部悪性腫瘍患者の周術期口腔機能管理実施率
指標定義(分母) | 頭頸部悪性腫瘍手術を実施した退院患者数 |
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指標定義(分子) | 周術期口腔機能管理後手術加算を算定した患者数 |
【考察】
全身麻酔時(気管挿管時)におけるインシデントの防止や術後の誤嚥性肺炎の予防効果などの観点から、特にがん患者における周術期口腔機能管理は、医療の質を高めるという意味において有効であるとされています。徳島大学病院の頭頚部悪性手術患者では概ね30%を推移しており、全国平均より高い意識を持って診療科が取り組んでいると言えますが、50%を超えていた割合がなぜ減少傾向にあるのかを考える必要があります。
徳島大学の数値と全大学平均との比較
(R04-001)股関節置換術における周術期口腔機能管理実施率
指標定義(分母) | 股関節置換術を実施した退院患者数 |
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指標定義(分子) | 周術期口腔機能管理後手術加算を算定した患者数 |
【考察】
全身麻酔時(気管挿管時)におけるインシデントの防止や術後の誤嚥性肺炎の予防効果などの観点から、特にがん患者における周術期口腔機能管理は、医療の質を高めるという意味において有効であるとされています。徳島大学病院の股関節置換術を受けた手術患者では概ね50%以上で推移しており、全国平均より極めて高い意識を持って診療科が取り組んでいると言えますが、むしろ緩やかに減少傾向にあるとも言え、更にこれを増加させる努力が必要である可能性があります。
徳島大学の数値と全大学平均との比較
(R04-002)同種造血幹細胞移植における周術期口腔機能管理実施率
指標定義(分母) | 同種造血幹細胞移植を実施した退院患者数 |
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指標定義(分子) | 周術期口腔機能管理後手術加算を算定した患者数 |
【考察】
強力な放射線化学療法・移植時におけるインシデントの防止やバクテリアルトランスロケーション・誤嚥性肺炎の予防効果などの観点から、特に血液がん患者における周術期口腔機能管理は、医療の質を高めるという意味において有効であるとされています。徳島大学病院の同種造血幹細胞移植を受けた患者では概ね70%以上で推移しており、全国平均より極めて高い意識を持って診療科が取り組んでいると言えますが、経年で15~30%のばらつきがあり、更にこれを安定的に高率でとどめておく今一歩の努力によって完璧なものとなることが出来ると思われます。
徳島大学の数値と全大学平均との比較
(R02-007)精神病棟入院患者における精神科身体合併症加算算定率
指標定義(分母) | 精神科退院患者数 |
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指標定義(分子) | 精神身体合併症加算を算定した患者数 |
【考察】
精神病棟入院患者に対する身体合併症の発生は、適切なケアや転落・転倒や抑制の有無などを通して、医療の質を反映していると言えます。徳島大学病院においては、全国平均より極めて低い値で推移しており、診療科病棟の高い意識を反映していると考えられます。ただし、2022年度にほぼ0にまで低下していたその割合が2023年度は急上昇しており、その要因について、総合的に精査する必要があります。
徳島大学の数値と全大学平均との比較
(R02-009)せん妄ハイリスクケア患者加算算定数
【備考】
計測期間において、せん妄ハイリスク患者ケア加算を算定した患者
【考察】
せん妄とは、「全身状態が悪い」、「痛みが強い」、「薬剤」などが原因で、一時的な脳機能の調整不良によって起こる心身の不適切な行動や反応のことであり、多くは場所や時間を認識する能力(見当識)や覚醒レベルに異常が生じます。ほとんどが一時的であり、回復可能です。当院では、せん妄の発生は重要な問題であるという認識のもとに、せん妄ワーキンググループを発足させ、院内で周知を行うと同時に、ハイリスク加算を算定しています。この加算開始が2020年度からですので、今後、「高齢者のせん妄評価率」「高齢者のせん妄発生率」を検討し、せん妄の発症予防に努めることで、治療を計画通りに進め、患者さんが安心して医療を受けることのできる院内環境を整備していきます。なお、2020年度~2022年度はCOVID-19の入院制限等で何度となく稼働率が低下したにも関わらず、件数は増加しており、この状況を保つようにして参ります。
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