(R02-014)急性脳梗塞患者における抗血栓薬退院時処方率

指標定義(分母) 急性脳梗塞で入院した退院患者数
指標定義(分子) 退院時処方で抗血栓薬を処方した患者数

【考察】
脳梗塞はラクナ梗塞、アテローム血栓性脳梗塞、心原性脳梗塞の大きく3つのタイプに分けられます。
抗血栓薬には抗血小板薬と抗凝固薬の2種類あります。
一般的な治療として、ラクナ梗塞、アテローム血栓性脳梗塞には抗血小板薬を使用し、心原性脳梗塞には抗凝固薬を使用します。
本指標は、分母「急性期脳梗塞で入院した退院患者数」と分子「退院時処方で抗血栓薬を処方した患者数」としています。
しかしながら、DBCの測定マニュアルを確認すると、分母は「急性期脳梗塞で入院した患者のうち、死亡退院あるいは退院先が転院以外の患者」で、分子は「退院時処方で抗血小板薬を処方した患者」となっています。分子は抗血栓薬のうち抗凝固薬が含まれておらず、抗血小板薬のみで計測されています。そのため、指標名称通りであれば、100%近い値になるところが、低い値になっています。
また、脳梗塞を発症した患者の大半はリハビリテーション病院に転院するため、実際に脳梗塞で入院した患者のうち、本指標の分母には少数しか反映されていません。
なお、徳島大学病院では発症早期かつ重症の患者を優先的に治療しているため、一般の病院と比較して、重症となりやすい心原性脳梗塞の患者が多くなっています。そのため、他大学と比較して値が低くなっています。

徳島大学の数値と全大学平均との比較

徳島大学の数値と全大学平均との比較

徳島大学の数値と全大学平均との比較