局所麻酔による腰部脊柱管狭窄症の内視鏡手術とは
当院は全内視鏡脊椎手術を用いた腰椎椎間板ヘルニアの治療に取り組んできました。局所麻酔の8mmの小さな皮膚切開で行うことのできる最小侵襲手術ですので、術後の回復も非常に早く、患者さんへのメリットが大きい術式になります。最近ではこの手術手技を腰部脊柱管狭窄症の患者さんにも応用しています。これまでに全身麻酔での除圧術(腰の神経の圧迫を除去する手術)や固定術(スクリューなどのインプラントを使用して背骨を固定する手術)を必要とするこの病気に対して、同様に局所麻酔での小さな皮膚切開で神経の圧迫をとることが可能となりました。特に治療中の重篤な病気があり、全身麻酔での手術が受けられない高齢の患者さんにとっては本術式の利点が非常に大きいと思います。また、腰椎すべり症に伴う腰部脊柱管狭窄症の患者さんに対して固定術を行う場合にも、内視鏡を併用して患者さんへの負担を軽減する工夫を行っています。
分厚くなった骨や靭帯によって神経が圧迫されている
内視鏡下に骨を削っているところ