高次脳機能障害支援センターとは
高次脳機能障害とは、外傷や脳卒中などの脳障害のために、記憶の障害、注意力の障害、遂行機能の障害、行動障害などが残り、社会復帰に困難をきたす障害です。身体障害が軽いと脳障害が見えにくいために、これまで社会から理解されにくく、十分に支援がなされませんでした。平成24年6月27日に障害者総合支援法(地域社会における共生の実現に向けて新たな障害保健福祉施策を講じるための関係法令の整備に関する法律)が公布され、平成25年4月1日(一部は平成26年4月1日)に施行されました。
都道府県は、高次脳機能障害者への支援拠点機関および支援コーディネーターを配置し、高次脳機能障害者に対する専門的な相談支援、関係機関との地域支援ネットワークの充実、適切な支援が提供される体制を整備すること、また、地域での高次脳機能障害者支援の啓発と普及を図ることが定められています。
このような中で、モデル事業などを経て、全国で高次脳機能障害支援ネットワークの構築が開始され、各県に中核支援施設と支援コーディネーターが置かれることになりました。徳島大学病院は、徳島県の中核支援施設として指定され、各関連医療機関と連携しながら、高次脳機能障害支援活動を行っています。外来では、高次脳機能の評価を行い、高次脳機能障害によって日常生活や社会生活に制約があると診断されれば、精神障害者保健福祉手帳の申請対象になります。診断書は初診日から6か月以上を経てから作成してもらい、作成日から3か月以内に申請する必要があります。
また、患者支援センターとも協力し、就労支援、療養相談や健康相談について、医療ソーシャルワーカー、看護師、医師、事務職員等とも連携をとり対応いたします。
高次脳機能障害支援普及事業 地域支援ネットワークづくり検討会の様子