診療紹介

形成外科は機能だけでなく形態の改善を治療する新しい領域の医学です。対象疾患としては皮膚癌、乳癌、口腔癌などの組織欠損、熱傷や顔面外傷後の瘢痕(傷あと)、頭蓋・顎顔面の形態異常、唇裂・口蓋裂、小耳症、多指症などの先天異常、血管腫、太田母斑(あざ、しみ、褥瘡、糖尿病の壊疽などであります。レーザー治療や手術だけでなく創傷治癒を考えた保存的な治療を組み合わせて質の高い低侵襲治療を心がけています。


≪組織移植≫
皮膚を植える植皮術から顕微鏡下(マイクロサージャリー)に細い血管や神経を縫い合わせて皮膚ばかりでなく脂肪や筋肉を移植する遊離皮弁移植まで再建できます。脳外科、耳鼻科、口腔外科と形成外科が協力して腫瘍を取り再建しています。

≪頭蓋・顎顔面外科≫
交通事故による顔面の複雑な骨折や赤ちゃんの頭蓋骨が早期にくっつく先天性頭蓋骨早期癒合症などの頭蓋や顔面の発育障害を骨切りして正常な状態に近づける治療を行っています。高度先進医療である頭蓋・顔面の立体モデルを作成して手術後の状態を予測し、歯科、脳外科などの各科と連携して治療し、遺伝子解析も行っています。

≪唇裂・口蓋裂≫
歯科(矯正科)、耳鼻科、言語治療などと綿密な連携を行う総合的治療(チームアプローチ)を行っています。

≪母斑・色素異常≫
母斑(あざ)、色素異常(しみ)血管腫、色素性疾患の太田母斑、老人性色素沈着などの疾患を3種類のレーザーで治療しています。

≪難治性潰瘍≫
高齢化社会となり増加している褥瘡を手術や外用療法で治療するとともに院内での褥瘡の発生を予防するようにしています。また、食の変化に伴い増加している糖尿病の壊疽を外用療法などの保存的治療と手術療法で治療しています。

≪美容外来≫
しみやくすみ、にきびなどに対する治療を、医師の診察のもとに行っています。ご相談ください。

◆主な検査
ドップラー血流計、カラードップラー(超音波)による血流検査経皮的酸素、二酸化炭素分圧測定、皮膚灌流圧(SPP)測定による皮膚微小血流検査、皮膚生検による皮膚腫瘍の組織検査

診療時間

月曜日 火曜日 水曜日 木曜日 金曜日
初診・再診 午前 初診担当医
橋本 一郎
安倍 吉郎
山下 雄太郎
長坂 信司
峯田 一秀
初診担当医:血管腫など
担当医(日によって異なります)
初診担当医:血管腫など
担当医(日によって異なります)
午後
小耳症専門外来 午前 橋本 一郎
午後
レーザー専門外来(血管腫、青あざ) 午前 美馬 俊介
板東 真由
午後 山崎 裕行
乳房再建・唇裂口蓋裂・難治性潰瘍 午前 橋本 一郎
午後
◎美容外来 午前 橋本 一郎
峯田 一秀
午後 峯田 一秀
板東 真由
ケロイド外来 午前 峯田 一秀
午後
リンパ浮腫外来 午前 山下 雄太郎
山下 雄太郎
午後

主要疾患

悪性腫瘍

悪性皮膚腫瘍の中で比較的多いものとして基底細胞腫、有棘細胞腫、悪性黒色腫などがあります。性状は各々異なりますが、悪性を疑う場合として、出血する、ジクジクする、周囲との境界が不鮮明である、等の特徴があります。皮膚悪性腫瘍の治療は手術による切除が原則です。切除範囲に応じて、植皮、皮弁、血管柄付遊離皮弁(マイクロサージャリー)などの再建法を選択し術後の変形を最小限にするよう配慮しています。
 その他にも悪性腫瘍の治療は手術のみではなく各専門分野における集学的な治療が予後をより良好なものとするために必要となります。形成外科では皮膚科、放射線科とともに手術療法、化学・免疫療法、放射線療法について集学的治療を行っています。

ホクロ・(皮膚)腫瘍

腫瘍とは一般に、体の表面や体の中にでき、かたまりとして触れたり、色が違っている部分があるものなどを総称して呼ぶ言葉です。腫瘍には、良いもの(良性)や悪いもの(悪性)、生まれつきのものや生まれてからできるもの、平らなものや盛り上がってくるものなど、全てが含まれます。形成外科では主に、体の表面に近い部分の腫瘍、すなわち皮膚や脂肪、筋肉などにできた腫瘍を扱います。
良性の例として、ホクロ、粉瘤、脂漏性角化症、黄色腫、脂肪腫、ガングリオン、脂腺母斑などが挙げられます。良性でも自然になくなることはあまりなく、たいていは徐々に大きくなっていってしまいます。小さいうちに取ってしまう方が手術の傷あとも小さく、簡単な手術ですむことが多いです。大きさや部位によりますが、10歳以上であれば、局所麻酔を我慢できる事が多いので、日帰り手術も可能です。それよりも小さなお子様の場合は、1泊2日の入院で、全身麻酔で手術をしております。
良性か悪性かの違いは、診察、画像検査等である程度は判断できることもありますが、取ってみて顕微鏡で調べればより確実です。
詳しくは外来で診察の上、ご説明いたします。

顔面骨骨折

顔面骨骨折自体は緊急手術の適応とならない場合が多いです。生命に直接影響を及ぼす恐れのある他の損傷の有無を確かめ、その治療が終了した後に顔面骨骨折の治療を検討します。但し、受傷から時間が経って骨の位置がズレたままくっついてくると整復が困難になる為、受傷から2~3週間以内に手術することが望ましいです。受傷から時間の経過した骨折の整復にはノミで骨を切り直して整復する操作が必要となり、手術の難度が上がり良好な結果を得難くなります。
手術の目的は①機能の修復と②形態の修復です。機能障害として、眼窩の骨折に伴う複視(眼球の動きが障害され物が二重に見える)と頬骨・下顎骨の骨折に伴う開口障害(口が充分開かない・閉まらない)、上顎・下顎の骨折に伴う咬合不全(噛み合わせ異常)などがあります。形態の異常は必ずしも手術治療の適応とはなりませんが、ご本人が形態異常を気にされる場合は手術治療を検討します。
代表的な骨折について症状・治療の概要をお示しします。

【鼻骨骨折】 
治療の目的は形態の回復にあるので、鼻の変形がどの程度かよく見極めて治療の適応を決めます。鞍鼻(つぶれた鼻)、斜鼻といった変形をきたします。骨折の程度が強いと、鼻腔の狭窄(鼻づまり)の原因となることもあります。診察時、変形が明らかであれば治療を即日に行うこともあります。変形の程度が軽い場合には、腫れが軽快してから変形の程度をみて治療することもあります。治療は、鼻骨の整復鉗子を鼻孔から入れて持ち上げるようにして折れ曲がった骨を元に戻します。通常局所麻酔下に治療しますが、受傷から時間が経って整復が困難な場合や子供さんの場合、入院の上、全身麻酔下で行うこともあります。長期の入院は必要ありませんが、2週間は顔に添え木を当てて保護します。

【眼窩骨折】 
眼部にボールや肘・膝などがあたった場合や頬骨骨折などに伴って、眼球を納めているくぼみの壁の薄い骨が折れることがあります。こうした外傷の後、物が二重に見えるなどの症状があれば、形成外科や眼科を受診することをお勧めします。なかには腫脹の軽減に伴い症状が軽快することもあり手術の適応(手術を行うか行わないか)を決定することが難しい骨折の一つです。手術は眼の内側(目頭)や睫毛の下を切開して骨折した部位に落ち込んで引っかかっている眼球を動かす筋肉を外します。再び落ち込まないように頭から薄い骨を採取し骨折部に敷くこともあります。1週間程度の入院を要します。

【頬骨骨折】
交通事故あるいは殴られて頬部を打撲することで骨折することが多いです。機能的には開口障害を認めることが多く、複雑な眼窩骨折を伴うと眼球運動障害をきたすこともあります。骨折の程度・症状により手術の内容は大きく異なりますが、眉毛の外側、睫毛の下や口腔前庭(唇と歯槽の間の溝)など傷跡が目立ちにくい部位を切開して骨を整復しプレートで固定します。1週間程度の入院を要します。

【上顎骨折・下顎骨折】
交通事故など強い外力によって受傷することが多いです。いずれも、受傷後、歯の噛み合わせ異常を自覚するようになります。治療は、咬合(噛み合わせ)の回復が主目的となり、口腔前庭などを切開する手術によって噛み合わせを修復した後、上顎と下顎をワイヤーや輪ゴムで固定する顎間固定という処置を数週間行います。この間、通常の食事は出来ず、やわらかく調理をした食事をすることになります。

熱傷

水疱(みずぶくれ)程度の軽症の熱傷はもとより、全身に熱傷を受傷した患者さんの治療も行っています。重症の全身管理の必要な患者さんに対しては当院の集中治療医と形成外科医が協力して治療を行います。

【程度と治療】
1度: 皮膚が赤くなっているだけ →軟膏治療
2度(浅):水疱(底部赤色)ができている →軟膏治療
2度(深):水疱(底部白色)ができている →範囲が広い場合手術
3度:白色、褐色もしくは炭化している →手術

【入院?外来?】
一般的に2度で体表面積の15%以上、3度で体表面積2%以上、もしくは顔面・手・足など特殊な部位のやけどでは入院が必要になります。手術は損傷した皮膚を取り除き、皮膚移植などを行います。

【治療後】
2度(深)熱傷より重症の熱傷では治療した部分がケロイドとなり拘縮(ひきつれ)や醜状を残します。これら機能的、美容的な障害に対しても総合的な治療を行っています。

【ケロイド・瘢痕拘縮に対する治療】
トラニラスト内服、ステロイドテープ貼付、ステロイド局注、シリコンゲルシート、自着包帯、スポンジによる圧迫、手術(植皮、皮膚拡張器など)

手・足の先天奇形

手や足の指の数が多い(多指症)、隣りの指とくっついている(合指症)、指が短い(短指症、絞扼輪症候群)、指が少ない(形成障害)などの疾患が対象です。特に手はものをつかんだり触ったりすることで子供の発育に大切な役割を果たしますので、わずかな異常でも治療の対象になることがあります。
治療時期はレントゲン撮影などの検査を行いながら決定します。例えば指の数が多い多指症では、当科では子供が積極的にものをつかみ出す生後6ヵ月から1年の間に手術を行うことが多いです。その他の疾患についても子供の発育にあわせて最適な時期に治療を行います。
治療内容は疾患によって様々ですが、形態的な修正を行うために手術を行うことが多いです。曲がっている骨を切って矯正したり、短いものは骨を延長させることも行います。そのほか手足の動きに重要な役割を果たす腱や関節を修正することもあります。またいずれの場合も動きと外見の両方をできるだけ正常な指に近づくように治療を行います。そのため子供の発育にあわせて何回か手術が必要なこともあります。

形成外科で扱う耳の疾患

【副耳(ふくじ)】
 副耳は生まれつき耳の前や頬に見られるイボ状に突起したものです。片側の耳前部に1個だけ存在することがほとんどですが,時には両側に存在する場合や複数個存在する場合があります。比較的発症頻度の高いものです。副耳は皮膚のみではなく軟骨を含むことがあります。小さいものや軟骨を含まないものは,生直後に糸で根本をしばることもあります。しばらくすると副耳は壊死して10日から2週間で自然脱落しますが、根本に隆起が残ることがあり、修正手術を行うこともあります。特に軟骨を含むものは、皮下の軟骨を含めて切除してきれいに縫合することをお薦めします。

【小耳症(しょうじしょう)】
 耳が形成不全となったため耳が異常に小さいものを言います。手術治療の適齢期は10歳前後です。当施設では患者さん自身の肋軟骨(胸の軟骨)を使う方法により耳介形成をおこないます。耳介を作るには、ある程度の量の軟骨が必要ですので肋軟骨が大きくなるまで身体の成長を待たねばなりません。その目安はみぞおち部分で計った胸囲が60cm以上になることで通常は10歳前後になります。さらに数カ月後、2回目の手術を行い、耳を正常の高さに立てます。立てた耳の後ろ側には植皮をします。耳の完成までには複数回の手術が必要です。

【耳前瘻孔(じぜんろうこう)】
 耳前瘻孔とは、生まれつき耳の周囲に小さな穴が開いている状態です。耳の異常の中ではかなり頻度の高い疾患の1つです。この状態で一生経過することもありますが、感染を起こすと、その腫脹したところを切開して膿を出したり、抗生剤を内服するなどの治療が必要になります。感染を起こしたことのない耳瘻孔の場合は、そのまま様子みても差し支えありませんが、感染を起こしたことがあれば再感染を起こす確率が高いので手術による摘出を勧めます。成人の場合、外来通院で局所麻酔下に摘出手術が可能です。幼少時は手術中の鎮痛・鎮静が必要になるため、全身麻酔下に行います。手術は、耳瘻孔を含めて管状や袋状のものを全て取り去ります。

【埋没耳(まいぼつじ)】
耳の上半が頭部の皮膚に埋もれ込んだ状態をいいます。指でつまんで引っ張り上げることができますが、指をはなすと元に戻ってしまいます。問題点としてはマスクや眼鏡などがかけられないことです。装具による矯正治療と手術治療にわかれます。指でつまみあげると容易に引き出せる場合は矯正治療が可能です。このために簡単な装具を形状に応じて医師が作成します。一般に満1歳以下が良い適応です。それ以降では、手術になります。適応年齢は3歳くらいから就学前後です。手術法としては様々なものがありますが、変形の程度、反対側との比較、両親のご希望などを加味して選択されますのでよく医師に相談して頂くことが大事です。

【耳垂裂(じすいれつ)】
耳垂裂とは生まれつき耳垂が割れている状態の耳介先天異常の一種です。治療には手術が必要です。手術する際に、割れている部分を単純に直線的に縫い合わせると傷のひきつれが残ります。したがって、縫合線がジグザグとなり、耳垂下縁がくびれの無い自然なカーブになるようにメスで皮膚に切開を加えて、髪の毛よりも細いナイロン糸で皮膚をこまかく縫い合わせます。手術の時期は、一般的に1歳以降に行われます。小さいお子さんですので全身麻酔が必要です。お子さんの精神的負担がかからないように、幼稚園などの集団生活に入る前に手術を受けることをお勧めします。

【その他の耳介形成異常】
稀ですが、上記以外の耳介形態異常もあります。正面から見ると耳が大きく見える立ち耳、耳の上部が垂れて折れ曲がった垂れ耳や折れ耳、耳の上部がとがった感じのするスタール耳などです。これらはいずれも形態のみの異常であり、聴力に直接影響する疾患ではありません。従って機能的に問題となることは少ないのですが、垂れ耳や折れ耳などではメガネやマスクがかかりにくい場合もあります。手術法としては様々なものがありますが、変形の程度、反対側との比較、両親のご希望などを加味して選択されますのでよく医師に相談して頂くことが大事です。

唇裂・顎裂・口蓋裂

徳島大学形成外科は先天性疾患(生まれたときからある疾患)に対して、多くの手術経験医師を有しています。

【入院期間・通院期間】
先天性の疾患の中でも唇顎口蓋裂は鼻~上口唇~上顎(歯槽)・口蓋と複数器官で広範囲の変形を有するため、数回の手術を必要とします。
いずれの手術も入院期間はおよそ10日間(術前2日・術後7日)ですが、抜糸前の退院も可能であり、その場合、入院期間は更に短くなります。
退院後は1ヶ月後・3ヶ月後・6ヶ月後・1年後の再来受診が一般的です。
以下における全ての手術で育成医療が適応できます。主治医・外来担当医にご相談下さい。

【各々の手術時期】
①唇裂は生後3ヶ月・体重6㎏を目安に手術を行っており、主に小三角弁法という方法で裂隙を閉鎖しています。術後1~3ヶ月間レティーナと呼ばれる鼻軟骨矯正器具を装着しています。
②口蓋裂は生後12ヶ月・体重9㎏を目安に手術を行っており、軟口蓋だけ(後方のみ)の場合はFurlow法を、硬口蓋まで(前方の骨まで)及んでいる場合はPush back法を主に用いています。乳児食が始まっている時期ですが、口腔内の手術であるため、術後しばらくの間は流動食~離乳食初期に戻す必要があります。
③唇裂後鼻変形は4~6歳の小学校就学前を目安に手術を行っています。術後1~3ヶ月間レティーナ(鼻軟骨矯正器具)を装着するため、幼稚園・保育園の夏休みを挟んでの手術をおすすめしています。
④顎裂への骨移植は9~11歳頃に、犬歯の生える時期を目安に手術を行っています。早期より徳島大学歯学部矯正科と完全にタイアップしながら治療を行っており、手術時期も歯学部と相談しながら決定しています。

【発音・発語】
発音・言葉の発育についても耳鼻科と密な連携・連絡をとりながら治療を行っています。

【親の会】
上述したように、唇顎口蓋裂は数回の手術を必要とすることが多く、患者様だけでなく御家族の方々の疾患に対する深い理解も必要とします。大空会(口唇口蓋裂児と共に歩む会:親の会)のような支援団体も存在し、徳島地区の会合には徳島大学からの形成外科医師の出席・派遣を行うこともあります。外来診察などでは聞けないような些細な事柄・質問にも対応できることが多いと思います。こちらにも是非連絡してみて下さい。

臍ヘルニア・傷痕

【臍ヘルニア】
[臍ヘルニアとは]
いわゆるでべそです。へその緒が縮んで行く過程で筋膜がくっつかないで穴となってそこから腹膜が飛び出した状態です。1歳程度で自然に消失する場合が多いですがなかには残る場合もあります。

[治療方法]
1歳過ぎてもヘルニアがおさまらない場合は手術となります。へその中だけを切って傷が外に残らない方法で手術を行います。

[傷跡]
縫った傷は、抜糸後赤みがしばらく続きますが3~6か月で赤みもおさまり傷痕も柔らかくなってきます。
傷跡が目立つ理由として、治癒の過程で傷跡が引っ張られて傷跡の幅が広くなることと、傷跡に紫外線を当てると色が付いてしまうことが挙げられます。これらを防ぐ方法として
 ①テーピング:
   紫外線をカットできるテープを傷に貼り、同時に緊張を和らげます。
 ②遮光:
   テープで皮膚がかぶれてしまう場合などは日焼け止めをこまめに塗っていただいております。

[ケロイド]
炎症や外傷後に傷跡を越えて周囲に浸潤して大きくなる赤褐色で隆起した腫瘤です。痛みやかゆみを伴います。BCG注射部位や虫刺されなど問題にならない場合にも出現することがあります。前胸部・肩・耳・下腹部などによくできます。

[原因]
術後の傷跡に強い緊張がかかったり、感染などで傷の治りが遅れた場合に体質やホルモンの影響で、傷の修復の際にコラーゲンが異常に多くつくられることが原因として挙げられます。

[治療]
ケロイドは治療に抵抗性で長期間の治療を必要とします。実際の治療としては、ステロイドの局所注射・ステロイド含有テープ・トラニラスト(抗アレルギー薬)内服・サポーターなどの圧迫療法を行っています。


【肥厚性瘢痕】
ケロイドとは異なり、傷の周りへの拡大傾向はなく、自然に消退し治療に反応します。
自然消退が期待できるもので必ずしも治療を必要としません。
ただし、傷跡のうち一部が肥厚性瘢痕で一部がケロイドということもあります。

[瘢痕拘縮]
顔面や指・その他関節にまたがって肥厚性瘢痕が存在する場合は、瘢痕組織によるひきつれによって機能障害(指が伸ばしにくい・まぶたが裏がえるなど)が起こることがあります。肥厚性瘢痕は時間とともに軽快する場合がありますが、機能障害が残った場合は、瘢痕組織を切除してから皮膚移植をしたり、瘢痕をジグザグに切除して縫ったりします。もともと肥厚性瘢痕があった場所なので、術後も同様に生じる可能性があります。

頭蓋骨縫合早期癒合症

 頭の骨(頭蓋骨)も他の体の部分と同じように成長しますが,成長が止まってしまい頭蓋骨が変形する病気があります。この状態では,単に変形だけでなく,脳が大きくなるのにその入れ物である頭蓋骨が大きくならないので,頭蓋内の圧力が上がってしまいます。症状としては,いつも機嫌が悪くなる,頭痛がする,嘔吐するなどがあります。さらに放っておくと眼底にも変化が出て視力が低下します。
 治療は,1歳ぐらいまでに頭蓋骨形成術という頭蓋骨の容積を広げる手術を行うことが勧められています。
 また,病気の種類によっては,頭蓋骨だけでなく,顔や顎の骨の発育も悪くなることがあります。この場合は,かみ合わせのことを考えて歯医者さん(矯正歯科)と協力して治療します。治療においては,整形外科領域で開発された「仮骨延長術」という方法を用いることもあります。これは,骨を切った部分を1日1mmぐらいずつ引っ張って,骨を伸ばしていくような方法で,従来の方法に比べ安全であるといわれています。

あざに対するレーザー治療について

当院では、ダイレーザー、Qスイッチ付アレキサンドライトレーザー、炭酸ガスレーザーを用いて、あざに対する治療を行っています。レーザーで血管や、メラニン、異物などを選択的に破壊することで赤あざ、青あざ、茶あざなどを治療しています。レーザーは多少の痛み(輪ゴムでパチンとはじいた程度)を伴うため、当院では麻酔テープを用いて、麻酔を行った上で、照射しています。レーザー照射後1週間は軟膏とガーゼによる治療が必要になります。また照射後3~6ヶ月程度は遮光が必要です。遮光しておかないと、色素沈着が起こりやすくなるため、日焼け止めクリームや、遮光テープなどによる遮光を行ってもらっています。治療の期間は、人それぞれですが、複数回の照射を必要とすることが多く、レーザー治療の間隔が1~3ヶ月であることから、治療期間が長くなることがあります。

【赤あざ】
俗に言われる赤あざとは、血管腫のことを指します。血管腫には、いちご状血管腫、単純性血管腫、海綿状血管腫などがあり、これらの血管腫にはダイレーザーによるレーザー治療が効果的です。中でもいちご状血管腫は、ほとんどの方が5~6歳までに自然に消えてしまうため、以前は治療を行わず、経過観察のみという方針が主流でした。しかし、何もせずに経過観察していると、色や膨らみは治るものの、治った跡に皮膚のたるみや、細かなシワ、瘢痕などが残る場合が少なくありません。このため、最近ではいちご状血管腫に対しても、早期からの積極的なレーザー治療が行われています。また当院のダイレーザーは冷却装置も備えておりますので、さらに痛みの少ない治療が可能となっています。

【青あざ】
青あざは、メラニンを生み出す、メラノサイトと呼ばれる細胞が異常に増えた状態で、太田母斑、異所性蒙古斑などがあります。これらの青あざに対して、当院ではQスイッチ付アレキサンドライトレーザーによる治療を行っています。異所性蒙古斑は、通常の蒙古斑がおしり以外の部分に現れたものをいいます。蒙古斑の多くは、10歳頃までに消えてしまいますが、異所性の場合、なかなか消えず、成人後も残ってしまうことも少なくありません。このため、当院では早期からの治療を行っています。広範囲に渡る異所性蒙古斑については、分割して照射するか、関連病院において全身麻酔下での照射も行っております。また外傷性刺青と呼ばれる、外傷後の異物沈着に対しても、照射による治療が可能です。

【茶あざ】
茶あざのひとつに扁平母斑と呼ばれる、メラニン色素が異常に増加したものがあります。扁平母斑に対しては、Qスイッチ付アレキサンドライトレーザーが保険適応ではないため、当院での治療は行っていませんが、関連病院において保険適応であるQスイッチ付ルビーレーザーによる治療が可能です。

美容外科

しみやくすみ、にきびなどに対する治療を、医師の診察のもとに行っています。ご相談ください。

【レーザー】
メラニン色素を持つ細胞を選択的に破壊する治療法です。貼り薬で痛み止めをした後、レーザー光を照射して治療します。シミ、そばかすなどに効果があります。照射後は軽いやけどをしたような状態になるので、かさぶたがはがれるまで1週間前後の軟膏処置・ガーゼ保護が必要です。

【IPL】
IPL(Intense Pulsed Light)という光を照射する治療法です。シミ、そばかすや、くすみ、赤ら顔などの改善のほか、細かいしわの改善や、肌質の改善にも効果があります。通常、1回20~30分の治療を3週間おきに5回程度行います。施術後すぐに洗顔・メイクが可能です。

詳しくは、こちらのHPの下の方にあります、「美容外科外来の紹介」をご覧下さい。

その他

【爪の異常(陥入爪・巻き爪)】
陥入爪とは主に足の親指(母趾)の爪の縁が皮膚に食い込んで痛みと炎症を引き起こす病気です。
治療法は、爪の矯正を行う方法と食い込んでいる爪を切り取る方法があります。両方ともに外来で行う事が出来ます。
巻き爪は爪が高度に丸まって筒状になり痛みがでる病気です。
こちらは爪の矯正を行う治療を行います。
また、水虫(白癬菌)が原因でなることも多く、水虫の治療も行う場合があります。

【わきが(腋臭症)】
わきの下の毛穴に分布する汗の腺があり、その汗が皮膚表面の細菌の作用で分解され特有のにおいを生むとされています。わき毛の量、精神的素因(ストレスや緊張など)もにおいの発生に関係しているようです。
症状の強さによって、清潔を保つだけの方法から手術まであります。手術は皮弁法という皮膚の下にある汗の腺をとる方法を用います。

【陥没乳頭】
陥没乳頭は乳頭が突出せず、乳輪より奥へ引き込まれている状態で、美容・整容上もその形態が問題となります。また、もっと重要なことは、陥没した乳頭が 妊娠しても突出してこない場合は授乳できずに、母親、乳児の両方にストレスの負担がかかります。
治療法は、指で引き出すことにより突出できるような軽い例では、手術は行わず、持続吸引を行う器具を用いて治療する方法があります。この治療法は外来で行うことが出来ます。重い例では手術による修正を行います。

スタッフ紹介

トピックス

美容外科外来の紹介


レーザー治療をはじめとした、より安全で効果的な治療を、形成外科医が行っています。


●診察日
・初めての方の診察… 毎週火曜日
(この時点では施術は行いません。まず一度診察を受けていただいてから、適切な施術法があると診断されれば、次回の施術の予約を取ります。全ての方が治療可能とは限りません。)
・再診・施術… 毎週水曜日 13:30~16:30
※学会等のため、休診の場合があります。

●予約制
診察・診療はいずれも予約制です。
予約とお問い合わせはお電話でお願いします。
・予約とお問い合わせ
 TEL 088-633-7047 徳島大学病院形成外科・美容センター外来
 電話受付:月曜日~金曜日の9時00分~13時00分(祝日・年末年始は除きます。)
※予約時に詳しい受診方法をお知らせいたします。
                   
●料金表(各料金は消費税込み)

料金表




●施術機器

Qスイッチアレキサンドライトレーザー
     しみ取りのレーザーです。

CO2レーザー
     老人性いぼを取るレーザーです。

フォトフェイシャル(IPL)
     光治療で、肌質の改善などに効果があります。
       

後期研修医募集のお知らせ

徳島大学形成外科学教室では、後期研修医として医局に入局する医師を募集しております。4年間の専門医前研修で形成外科専門医を目指します(大学以外の実地病院での研修を含む)。専門医合格後は、マイクロサージャリーや頭蓋顎顔面外科、唇裂口蓋裂などの専門分野の強化研修を予定しています。大学院への進学や博士号取得、あるいは海外留学などの可能性もあります。

【研修医募集のお問合せ先(治療に関してはお答えできません)】:keisei@tokushima-u.ac.jp